検査機器
CT
『CT』とは、 Computed Tomographyの略で、コンピューター断層撮影といいます。
当院は16列マルチスライスCT(キヤノン Aquilion Start)を導入しました。
X線を身体の360°方向から当て、透過してきたX線をコンピューターで処理し、身体を輪切り(横断像)にした画像を得る事が出来ます。
輪切りだけではなく様々な方向の断層像や、立体的な3D画像も作成できます。これにより、病変の位置、形状、大きさ、周辺臓器との関係を把握することが容易になり、身体の中の様子をより詳しく検査することができます。 通常の胸部や腹部の一般撮影では見つけにくい小さい病気や、微細な変化を見つけることが可能です。
当クリニックでは、その日のうちに検査を受けることができます。(ただし、検査の内容によっては予約が必要となる場合もありますのでご了承下さい。)
メタボが気になる方は内臓脂肪をCTで撮影することができます。お気軽にご依頼ください(内臓脂肪の検査は保険証は使えません)。
レントゲン装置
胸部や腹部などのレントゲン検査を行います。東芝X線撮影システムMRAD series。
超音波装置
一般にエコーという機械です。当院はフルデジタル高画質のキヤノンAplio 300を導入しました。
頚動脈をエコーで観察すると動脈硬化が一目瞭然です。近年、頚動脈の病変が全身の動脈硬化症の程度を反映していることがわかってきました。 エコー検査は患者さんの負担が少なく頚動脈の血管壁を十分な解像度で観察できる唯一の検査として、その精度の面でも高い評価がなされています。
動脈硬化症の進展を予測する指標としてIMT(内膜中膜複合体厚)というものが重要視されており、IMTが一定以上の値になると虚血性心疾患や脳梗塞が急増します。IMTで肥厚が認められた場合には血糖やコレステロール、血圧、喫煙などの動脈硬化を促進させる因子の「より厳しい治療」が必要です。また、頚動脈エコー検査の結果、アテローム性動脈硬化症と診断された場合には抗血小板薬やスタチンと呼ばれる「内服薬での治療」を検討します。
日本における虚血性心疾患と脳血管障害を含めた血管障害による死亡率は、癌による死亡率に匹敵するほどです。是非、検査を受けてください。
心電図・血圧脈波検査装置
不整脈がないか、あるいはCAVIやABIなど動脈硬化がないかの検査も直ぐに分かります。
FUKUDA DENSHI VaSera VS-1500E。
24時間血圧計
携帯型自動血圧計TM-2431という機械をお貸しします。
24時間血圧を自動で測定します。お体につけて24時間すごしていただきますが、手のひらサイズの小型で、220gと軽量なので、違和感をあまり感じずに、正確に測定できます。終了後にクリニックまで持参していただき、コンピューター解析を行って、後日、結果をお知らせします。
スパーロメーター
呼吸機能検査です。慢性肺疾患はもちろんですが、神経難病でも呼吸機能が低下してきますので、この機械を用いて、呼吸機能を評価し、必要な治療を行います。
骨密度測定
[骨密度測定]は、骨の丈夫さ、硬さを知ることができます。
測定時間は約20秒で、椅子に腰掛けて、脚を装置に置いていただくだけの簡単で手軽な検査です。X線を用いず、超音波で測定しますので、痛みやお体への害などはありません。得られた測定値を性別・年齢の標準値と比較します。 『骨粗鬆症』の予防と早期発見のために、[骨密度測定]を受けられることをお勧めします。
睡眠時無呼吸検査
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:SAS)とは、睡眠中に大きないびきをかき、呼吸が止まるといった特徴があります。しかし寝ている間のことなので、本人は気づかず過ごしてしまいがちです。
呼吸が止まると低酸素血症(血液中の酸素が通常より低くなる)になり、心臓や脳に悪影響を及ぼし、高血圧・心血管疾患(不整脈・狭心症・心筋梗塞・心不全)・脳卒中(脳梗塞・脳出血)などの病気の発症や悪化の原因となります。また、眠りの質が損なわれ、日中の眠気などのために仕事に支障をきたしたり、居眠りによる事故の発生率を高めたりします。
当院では、携帯用睡眠時無呼吸検査装置SAS-2100を備えて、SASの簡易検査を行っています。非常にコンパクトで、本体に電池を含めても100gで、つけていることが負担にならい、患者様にやさしい設計になっています。これをお貸ししますので、つけたまま休んでいただき、翌日に持ってきていただいて、24時間分のデータ処理をして、後日、結果をお伝えします。
大きないびきをかく、日中の眠気、起床時の頭痛やだるさといった症状でお困りの方、また以下のセルフチェックを行ってみて、合計点数が11点以上の場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。お気軽にご相談ください。
日中の眠気症状評価表
最近の生活で、次の状況で、眠ってしまうかどうか等を下の数字でお答えください。質問のような状況になったことがなくても、その状況になればどうなるかを想像してお答えください。
0=眠ってしまうことはない
1=時に眠ってしまう(軽度)
2=しばしば眠ってしまう(中等度)
3=ほとんど眠ってしまう(高度)
- 座って読書中
- テレビを見ている時
- 会議、劇場で積極的に発言等せずに座っている時
- 乗客として1時間続けて自動車に乗っている時
- 午後に横になったとすれば、その時
- 座って人と話をしている時
- アルコールを飲まずに昼食後静かに座っている時
- 車を運転中に信号や交通渋滞で数分間止まった時
Johns MW:A new method for measuring daytime sleepiness;The Epworth sleepiness scale.Sleep 14:540-545,1991より引用改変
その他、神経系の精密検査は飯塚病院に依頼しています。
- MRI
- CTよりも詳しい構造画像が得られます。特に後頭蓋・脊髄はMRIでないと観察できません。物忘れ外来では、「海馬」という記憶中枢の萎縮の度合いを評価する検査も行います。
- 脳血流シンチ
- 脳の血液の分布(=脳の働き)を調べます。物忘れ外来でも、血流低下の有無や分布により、認知症の病型を診断するために検査します。
- 脳波
- 脳細胞の電気活動を調べます。てんかんや意識障害の精密検査には不可欠です。
- 体性感覚誘発電位
- 感覚障害が脳から脊髄のどこに原因があるかを電気的に調べます。
- 神経伝導検査
- 手足の末梢神経系に異常がないかを調べます。手足に電気をあてるため、少し痛みを伴う検査です。手根幹症候群の診断には欠かせない検査です。
- 高次脳機能検査
- 失語や失行、失認の有無や程度を評価し、WAIS-Rなどの検査を行います。必要時は物忘れ外来でも行います。